2022-09-08
水稲・早生品種「なつほのか」の栽培講習会が実施されました
令和4年8月25日(木)、豊後大野市千歳町で開催された水稲早生品種「なつほのか」の栽培講習会が実施されました。
現在、豊後大野市内で生産されている水稲の主力品種は中生品種である「ヒノヒカリ」ですが、近年は温暖化に伴い、高温障害による白未熟粒やくず米の発生が多く見られるようになりました。
大分県では、「ヒノヒカリ」と比較して暑さや耐倒伏性に優れており、収穫時期が早いうえに収穫量が多く見込める品種として「なつほのか」の作付けを進めています。
今回の実証圃場による現地研修会には、市内外から多くの水稲生産者や農事組合法人の代表が参加し、「なつほのか」の品種特性や栽培上の注意点等について研修しました。
【「なつほのか」の品種特性】 ※「ヒノヒカリ」と比較した場合
1.収穫時期が早い「早生品種」である
2.「高温登熟耐性」を有し、「耐倒伏性」に優れている(暑さに強く、白未熟粒が出にくい!)
3.稈長・穂長は同程度であるが、出穂期が早い
4.いもち病には同程度に弱い(栽培に注意が必要!)
5.生育初期の稲体の姿は葉が垂れる特徴がある(生育に問題は無い。出穂期頃から葉が張り始める。)
6.収穫適期の目安が異なる
なつほのか:青籾率10~15% 積算温度1050℃
ヒノヒカリ :青籾率20~25% 積算温度 950℃
7.玄米千粒重が1~2gほど重く、1割程度の多収が見込まれる
8.やや大粒で食味はヒノヒカリと同程度、検査等級としても、「同程度」から「優れる」という判定傾向である
(注)大分県農林研センター 水田農業グループ(宇佐市)調べ
大分県 豊肥振興局 生産流通部の担当者から「なつほのか」の特性について説明。
市内外から多くの方が参加し、説明に聞き入っています。
「なつほのか」の稲姿。
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